お仕事の撮影

写真撮影術・証明写真~基礎編~

僕は人物写真の中で証明写真が一番難しいと考えています。
証明写真はソフトやボケなどの表現手法が使えないのでカメラマンの力量が如実に現れます。
今日は僕が今まで経験して覚えた証明写真の撮り方の基礎の部分を紹介します。
何かのお役に立てば幸いです。
まず起立してたってもらい、体の歪みや姿勢をみます。
背中が丸まっている人、首が傾いている人、人それぞれなので全て撮影方法が変わります。
特に重要なのが”肩の高さ”。
後で説明しますが見る人に不快感を与えない為に重要なのです。
他にも二重あごや白髪、メガネやコンタクトの有無もさりげなくチェックしておきます。
Iちゃんは左肩が下がっていたので左肩を手前に来るように斜めに座ってもらった方がベターです。(左写真)
何故なら右写真のように撮影すると手前の肩が上がって見る相手に威圧感を与えます。
これは動物が闘う姿勢の時に肩をいからせて威圧するように動物の当たり前の真理です。
また中写真のように正面から撮ると体の歪みが如実に出てしまいます。
座る方向を決めたら背中をピンと伸ばしてもらい、少し前屈みで撮影します。
とにかく「足元から整える事」これがいい証明写真を撮る上で必要な事です。
もし目が小さいのを気にしている方なら一度目をつぶってもらい「はいっ!」のかけ声で開けてもらいます。
だれでもつぶって開いた瞬間は目が大きくなるのでそれを利用して撮ってあげます。
次は撮影アングルですね。
下から撮ると威圧感があり、男性の場合は用途によって少し下から撮ります。
女性の場合は気持ち上から撮って控えめに可愛らしく撮るのが基本ですが
これもその方の立場や用途によって変えます。
またメガネをかけている方はやや上から撮影する事によってストロボ光でメガネが光るのを防ぐ事ができます。
あとはカメラマンの腕の見せ所です!
可愛らしく、堂々・颯爽と、快活に、控えめに、
撮り方はカメラマンと被写体、写真の用途によって無限大の組み合わせです。
僕は笑顔を引き出すのが得意なので最後は笑顔で!
しかし何故か意中の女性の笑顔は引き出せませんが・・・(^^:)
Iちゃん、お疲れさまでした~!

すえしん

末藤慎一朗(スエトウ シンイチロウ)

和歌山生まれの和歌山育ちの水瓶座。
国立和歌山工業高専卒業後、機械設計やサービス職を経て30歳でライターに転職。
取材現場で撮影に対する考えを深め、「顧客の気持ちをくみ取った写真が撮りたい。」と思ってカメラマンに転身。
フリーのカメラマンに師事し、スタジオ撮影や結婚式場の撮影を経験して2010(平成22)年に独立、「写真屋・はれのひ工房」を設立。
撮影分野はWebサイトや商品撮影、料理・メニュー撮影、宣材・プロフィール写真、家族写真などを中心に多岐にわたる。

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3件のコメント

  1. さんの発言:

    Unknown
    こんばんは
    証明書の写真参考になります。
    先日、職場の身上書に貼る写真撮ったのですが
    次回から参考にさせてもらいます。

  2. nandasuさんへ
    コメントありがとうございますm(_:_)m
    実は僕は証明写真に命を懸けています。(笑
    いや、マジでです。
    ごまかしのきかない写真なのでカメラマンの腕の差が
    かなり出てきます。
    ホントはもっとストロボの炊き方から書きたかったのですが・・・。
    次回書きますのでm(_:_)m

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