こんにちは。
和歌山のカメラマン、はれのひ工房の末藤です。
先日お昼過ぎに1本のお電話を頂きました。
身内が亡くなり、でも写真が無いので携帯の写真から遺影を作って欲しい、とのご依頼でした。
メールで送って頂いた写真は小さく、547x577pix(30万画素)の54KB…。
A4サイズのプリントは通常870万画素必要です。
iPhoneの1200万画素でも撮影の大きさ次第では充分ではありません。
しかも3時間後には告別式が始まるとの事…。
仕事の積んでいる自分では無理かな?お断りしようか?と思いましたが、自分が母親を亡くした時の事が頭をよぎりました。
あの時はいきなりの事で、夜通しで小さな写真を引き延ばして何も感じる事出来ずに無事に葬儀が終わるのを、心を誤魔化して過ぎるのを待つだけでした。
喪失感。
いきなり居なくなる。
黒い額縁に入った母を遠く遠く感じたものです。
あの時に感じたこと、「せめて額縁が形式ばったモノで無かったら…」そう思って敢えて茶色の額縁を選びました。
少しでも心のギャップを埋めて欲しかったので。。。
写真も100%満足ではありませんが、今までの経験から人となりを偲べるまで追い込んで仕上げてお渡し出来ました。
遺影制作は嬉しい仕事ではありませんがやらなければならない仕事です。
一つお願いがあります。
大事な写真はプリントしておいて下さい。
出来ればCDやDVDの光学メディアにも保存を。
とくに災害で亡くなると何も残りませんし、スマホやパソコンは水でデータ無くなります。
人も思い出も無くなって何も残らないのは辛い事ですから。
はれのひ工房ではアルバム丸ごとを守る #写真保険 をしていますので、よろしくお願いします。